ロコモティブシンドロームって何?
皆さんはメタボリックシンドロームというのはご存知かと思います。そうですメタボです。では、ロコモティブシンドロームと言うのは聞いたことありますか?
メタボは太り過ぎのリスクについて警鐘を鳴らスものですが、ロコモティブというのは簡単にいいますと筋肉が衰えて寝たきりになるリスクについて警鐘を鳴らしてるものです。人間歳を取るに連れて徐々に老化していきます。当然筋肉も使わなければ弱っていきます。筋肉が弱ってしまうとカラダを支えることが困難になりますし、関節に負担がかかり、痛みの原因になります。なので、事故やケガをしなくても筋肉が弱くなって,杖をつくようになり、車いすになって寝たきりになる訳です。
では、どうすれば防げると思いますか?皆さん健康維持のためにジムに行ったり、ヨガを習ったり、ジョギングしたりそれぞれよかれと思って努力されている方が多いと思います。しかし、それにもかかわらず、寝たきりは年々増加しているのです。何故だかわかりますか?
カラダの質は年齢別に強化方法が違う
実は、20代,30代のような若い時と40代以降ではカラダの質が変わってくるので、筋肉の強化のやり方も年齢に合わせて変えないと逆効果になってしまうのです。例えば、マシントレーニングですが、これを繰り返すと筋肉が大きくムキムキになっていきます。なので、歳を取ったと感じて筋肉強化をした方が良いのではと考える人が多いのではと思います。ところが、マシントレーニングのように筋肉を大きくムキムキにするトレーニングは瞬発力を鍛えるには良いのですが、筋肉を固くして持久力がないケガをしやすい筋肉の鍛え方なのです。
白い筋肉?赤い筋肉?
骨格筋には速筋(白い筋肉)という筋肉と遅筋(赤い筋肉)と言う筋肉の2種類があります。マシントレーニングは白い筋肉を鍛えます。白い筋肉は鍛えるほどにムキムキになって奮発力を発揮してくれます。その反面持久力はないので、すぐに疲れてしまいます。また、固くなりやすいのでケガもしやすくなるのです。一方の赤い筋肉は鍛えてもムキムキになりませんが、固くならずに瞬発力ではなく、持久力を強化してくれます。疲れにくくてケガをしにくい筋肉と言うことになります。
どちらの方がよいですか?特に年々歳を取ればとるほど赤い筋肉の方が重要になってくるのですが、それを知らないで40代以降もマシントレーニングを続けている方が多いのです。
では、赤い筋肉はどうすれば鍛えられるかと言うと、アイソメトリック運動と言って筋肉の長さを変えずに負荷をかけるやり方です。例えば、抵抗運動、椅子に座っている状態で膝を上に持ち上げる時、手で膝を抑えて膝が持ち上がらないように抵抗すれば、負荷は掛かっていても筋肉の長さは変わっていないですよね。このアイソメトリック運動が40代以降には重要になります。
加圧トレーニングはやり過ぎに注意してくださいね
また、筋肉の衰え対策で重要なことは、赤い筋肉を鍛える上で下半身中心に鍛える方が効果がまるで違います。上半身を鍛えるのと下半身を鍛えるのでは抗老化、抗病気物質であるマイオカインというホルモンが作られる量が数十倍も違うのです。下半身の筋肉をアイソメトリック運動で鍛えることで抗老化、抗病気物質が大量に作られるのです。
その対局になるのが健康のために多くの方に人気の加圧トレーニングです。元々加圧トレーニングは競技選手が試合前の瞬発力を上げるために考案されたトレーニング方法です。これは究極に白い筋肉を鍛えますので、40代以降はやり過ぎに気をつけましょう。