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8割が症状改善!花粉症の根治に「新たな道」舌下免疫療法を超える方法

日本で保険適応する花粉症治療法
現段階で日本における花粉症の保険適応の治療法が紹介されていましたので、抜粋させていただきました。でも、もっといい方法が実はあるんですけど・・・

スギ花粉症の根治が期待できる新薬が保険適用されて約1年。来春の飛散に備えて治療を始めるなら、いまがタイムリミットだ。

「長年、ひどいスギ花粉症に悩まされてきました。でも今年の花粉シーズンは、マスクやゴーグルなしで外を歩くことができたんです」

女性会社員のAさん(38)は、うれしそうに話す。Aさんが花粉症の症状に悩まされるようになったのは、20歳の時。当初はスギ花粉が飛び始める頃から鼻がグズグズする程度だったが、大量の鼻水や目のかゆみ、充血、涙など、だんだん症状が増えて重症化した。30歳を過ぎてからは、毎年ピーク時にはだるさと頭重感で仕事に行くのもやっとという状態だったという。

もう一生付き合っていくしかないのか──。あきらめかけていた昨年10月、「舌下免疫療法」という新しい治療に健康保険が適用されることを知り、この治療を導入している谷本呼吸器内科クリニック(東京都渋谷区)を受診した。理事長の谷本梓医師はこう話す。

「舌下免疫療法は、アレルギー反応を起こす原因物質を少しずつ体に入れて慣らしていく『減感作療法』の一種。症状をとりあえず抑える対症療法ではなく、体質を変えることで根本的に治そうという治療です」

使用するのは、スギ花粉エキスの「シダトレン」。毎日1回、自分で舌の下に投与する。濃度の薄いシダトレンを少量使うところから始めて徐々に増量し、2週間かけて最大量に達したら、その量のまま3年間ずっと投与しつづける。Aさんのように最初のシーズンで劇的な改善効果が見られても、やめないのが肝心だ。

増量期の2週間は頻回の受診が必要だが、維持期は2週間に1度の通院で済む。同じ治療を注射で行う方法は以前からあったが、注射を打つために週2回の通院が必要だった。

「仕事があるので、週2回の通院は無理。痛いのもイヤなので、注射だったら続けられなかった」(Aさん)

臨床試験では、症状が楽になるなど70~80%の人に何らかの改善効果が見られた。ただし効果があるのはスギ花粉症のみだ。

「日本人に多いスギとヒノキ両方に反応する花粉症の人も治療を受けることはできますが、ヒノキの花粉症には効きません。それでもスギに対する効果はあるので、全体的にはだいぶ楽になるようです」(谷本医師)

アナフィラキシー(過敏反応)などの重篤な副作用はごくまれだが、とくに服用開始1カ月は耳やのどにかゆみを感じたり、口内炎を起こしたりすることもある。また、重症のぜんそく持ちや開始時点で妊娠している人は、治療を受けることができない。65歳以上の人は効果が明らかではないため、対象外だ。

 スギ花粉が飛ぶ1~5月にはスタートできないため、次の花粉シーズン前に始めたいなら、いまがギリギリ。谷本呼吸器内科クリニックの場合、今年は11月末までとしていたが、希望者が多く、すでに予約で埋まってしまったという。根治が望めるのが、大きな魅力なのだろう。

※AERA 2015年11月30日号より抜粋

今年もスギ花粉前線が日本列島を北上中だ。根治が期待でき、1年半前に保険適用された療法が、成果を上げはじめている。(ライター・越膳綾子)

さわやかな春の青空が広がっても、千葉県に住む女性(47)の気持ちは重く沈んでいた。20年来のスギ花粉症で、毎年、今の季節はゴーグルとマスクが必需品。帰宅後はすぐさま花粉を払い、洗濯物は部屋干しだった。

「近所のクリニックで処方された抗ヒスタミン薬を飲んでいましたが、副作用で眠くて仕事中はきつかったですね。そのうち効きにくくなって、夜、寝ている時も鼻が詰まって苦しくて」

とはいえ、これは2年前までの話。昨年の春はくしゃみ、鼻水、鼻づまりが治まって、眠気もない。家族から「ずいぶん楽そうだね」と言われるほど症状は軽減した。花粉症の根治が期待されている「舌下免疫療法」を受けたからだ。

花粉症は、無害なはずのスギなどの花粉に体が過敏に反応するアレルギー疾患だ。花粉が体内に入ると「IgE抗体」がつくられ、マスト細胞を感作する。次に花粉が入ってくると、マスト細胞からくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの原因物質が分泌される。本来、花粉を体外に追い出すための反応だが、いきすぎると苦痛そのもの。

●月1回通院、毎日投与

環境省の予測によると、今年のスギ・ヒノキの花粉飛散量は東北・甲信地方で例年並みかやや少ない、関東・四国・九州地方では例年並み、北陸・東海・近畿地方ではやや少ない、中国地方は例年並みからかなり多い地域までさまざまだ。

舌下免疫療法は、毎日1回、微量のスギ花粉入りのエキス剤を舌下にたらし、2~3年かけて徐々に体を慣らしていく。単に症状を抑える対症療法ではなく、花粉に反応する体質を根本的に変えようという治療法だ。国内の臨床試験では、13%の人に口のかゆみや腫れなどの副作用が現れたが、かゆみは15分ほど、腫れも1時間ほどで治まる。2014年10月に保険適用され、鳥居薬品から「シダトレン」が発売された。

テレビニュースで舌下免疫療法を知った女性は、千葉大学医学部附属病院耳鼻咽喉・頭頸部外科の舌下免疫専門外来を受診。ひととおりの問診と検査を受け、シダトレンを処方された。最初は2週間に1回、今は月1回のペースで通院している。

「毎朝、起きてすぐシダトレンを舌下にたらすことを習慣にしました。そのまま2分後に飲み込み、5分間はうがいも食事もできませんが、じきに慣れました。シダトレンは冷蔵庫で保管するため、旅行に行った先ではホテルの冷蔵庫に入れました」

●受験控えた中学生も

千葉大では、これまで約60人の患者にシダトレンによる舌下免疫療法を実施してきた。教授の岡本美孝医師によると、

「重症者だけでなく、軽症者も少なくありません。12歳以上に適用なので、受験を控えた中学生も。妊娠中は花粉症の症状が悪くなりやすく、あまり薬も使えないため、その前に治そうという若い女性もいました」

15年の花粉症シーズン終了後、千葉大と関連施設でアンケートをした結果、患者の約8割で症状の改善が自覚された。鳥居薬品の調査では、治療を1年間継続できた人が9割にのぼる。

「周りの花粉症の人たちに舌下免疫療法のことを話しても、『毎日の投与はいや』『通院も面倒』と言われました。でも、私はやってよかった。今年はゴーグルもマスクもいらないかもしれません」(冒頭の女性)

舌下免疫療法は、15年からダニアレルギー用の薬も保険適用された。

●ダニ用は錠剤タイプ

花粉症は、花粉飛散時期にだけ症状が現れる「季節性アレルギー」だが、ダニアレルギーは季節を問わない「通年性アレルギー性鼻炎」の代表格だ。ほこりに含まれるダニや、ダニのふんなどに反応して、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどが現れる。アトピー性皮膚炎やぜんそくを併発することも多い。花粉症の患者層は30~60代に多いのに対し、ダニアレルギーは子どもから20代の若者が中心だ。

保険適用された薬は液体ではなく、錠剤を舌下で溶かすタイプだが、使い方はシダトレンとほぼ同じ。国内2社の製薬会社が海外から輸入販売している。鳥居薬品の「ミティキュア」と、塩野義製薬の「アシテア」だ。

「ミティキュアは舌下に入れるとすぐ溶けます。原則として2週間かけて投与量を増やしていきます。アシテアは舌下で溶けるまで2分ほどかかりますが、3日間で投与量を増やします。両者の効果の違いはわかっていません」(岡本医師)

両社が発表している有効率は、1年間の使用で症状が6割ほどに軽くなる。プラセボ(偽薬)に比べても2割ほど高い有効率が認められた。副作用としては、60~70%の人に口の中の腫れ、かゆみなどが現れる。けっこう高い数字だが、98%は軽症で済む。現在はまだ新薬のため長期投与ができず、アシテアは6月まで、ミティキュアは12月まで2週間に1回の通院が必要だ。

なお、花粉症とダニアレルギーの舌下免疫療法は、同時並行しないのが原則。薬剤費はいずれも3割負担で花粉症が1カ月千円程度から、ダニアレルギーは2千円程度からで、ほかに受診料や検査料がかかる。

鼻アレルギーの最新治療は、免疫療法だけではない。16年には医師が使う「鼻アレルギー診療ガイドライン」が改訂され、新たな選択肢ができた。

●新タイプの配合剤も

一つは、花粉症の初期療法(飛散開始前からの薬剤投与)や、ダニアレルギーの軽症における鼻噴霧用ステロイド剤だ。後者はこれまでも中等症以上には使われていたが、臨床試験の結果、初期療法や軽症にも有効であることがわかった。内服用と違い、用量を守ればステロイドとしての副作用はほとんどない。

花粉症には新しいタイプの薬も推奨されるようになった。くしゃみや鼻水に効く第2世代抗ヒスタミン薬に、鼻づまりに効く血管収縮薬がプラスされた配合剤である。理論的には、一つの薬でくしゃみも鼻づまりも軽減される。

「ただ、薬の効き方には個人差があります。抗ヒスタミン薬だけで鼻づまりも改善する人もいますから、医師と相談して薬を選んでください」(岡本医師)

軽症の人は市販薬を使うことも多いだろう。最近は処方薬と成分の近い「スイッチOTC薬」がドラッグストアにも並ぶ。手軽に購入できるのはいいが、覚えておきたいリスクもある。

「副作用として眠気と中枢神経抑制が起こる場合があります。そうなると自分ではあまり気づきませんが、市販薬を飲んだ後の車の運転は飲酒運転と同じくらい危険です。また、判断能力やパソコンを操作する能力が明らかに落ちるとする調査結果も報告されています」(同)

日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会理事長で福井大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科教授の藤枝重治(ふじえだしげはる)医師に、花粉症治療の現状と今後の展望を聞いた。

近年、新たな治療薬の登場や、舌下(ぜっか)免疫療法の保険適用などで花粉症治療は大きく進歩してきています。

ただ、現在も花粉症治療の第一選択は内服による治療です。治療薬の中心となる第2世代抗ヒスタミン薬は10種類以上ありますが、どの薬が効果的かは患者さんによって異なるので、いくつか試すことも大切です。

この抗ヒスタミン薬は、ほとんどの症状に効果がありますが、薬によって各症状への強弱が違います。そのため、一般的に鼻づまりには抗ロイコトリエン薬や鼻噴霧用のステロイドを併用します。

また、鼻づまりの際に緊急的に市販の血管収縮薬の入った点鼻薬を使う人が多いですが、これには注意が必要です。血管収縮薬は、鼻粘膜の血管を収縮させることで鼻づまりを一気に軽減させます。

しかし、連用するうちに効かなくなり、薬剤性鼻炎という症状になることがあります。こうなった場合は早急に使用をやめて、医師の指導の下、内服薬や噴霧用ステロイドに変える必要があるでしょう。

現在の抗ヒスタミン薬は副作用も少ないとはいえ、眠気などを訴え内服できない患者さんも一定数います。このような患者さんには手術という選択肢もあります。

手術は外来でおこなう手術と入院でおこなう手術の大きく二つに分けられます。一つ目は、外来でレーザーを使って鼻の粘膜と粘膜下の血管を焼いて収縮させる方法。二つ目はくしゃみや鼻水にかかわる神経を焼き切り鈍感にさせる「後鼻神経切断術」という手術です。レーザー治療は1回やるだけでは効果がなく、毎年数回やる必要があります。また、「後鼻神経切断術」は10日ほどの入院が必要で、外来で治療をしても鼻づまりが良くならない人に適用されます。

 根本的に治したい場合、舌下免疫療法は有効な選択肢です。また、最近では新たな研究としてヨーグルトなどの乳酸菌がアレルギーに効果があることも私たちの調査ではわかってきています。この分野の研究が進めば、近い将来、治療の一つになるかもしれません。

※週刊朝日 2015年3月27日号

それよりいい方法が実はあります
これは今の日本の現代医学の薬による治療法です。第一選択は内服によるものです。基本的に薬治療は根本治療というよりは症状を抑えるものです。もちろん薬はすべて副作用が伴いますので飲み過ぎや、長期間服用するとなるとリスクが伴います。最近は舌下免疫療法が根本治療だとしていますが、これは自然療法の一種の同種療法といって、原因になるものを薄めて与えることで抗体を作り症状を抑えるという治療法なのですが、根本治療が苦手な現代医学が自然療法の同種療法を取り入れてやっていますが、まだまだ希釈方法が不十分なせいで、効果が自然医学のものより出にくいし、副作用のリスクも高いのが現状です。どうせならヨーロッパのように根本治療に強い自然医学を保険適応にすればいいのにと思うのは私だけでしょうか?

さらにいいますと、たとえ根本治療が出来て完治したとしても生活習慣が悪ければまたアレルギーが起こる可能性は高まります。どんな病気もそうですが、治って良かったです、これでもとの生活に戻れますというのが危ないんですよ。元の生活が悪いから病気になる訳ですから。

再発を防止するには生活習慣の見直ししか有りません。ただどうすればいいか教えてくれる専門家が日本には職業としてないんです。私は英国の自然医科学の専門家として皇室をはじめとする貴族しか入れない医療施設にいましたので、それを専門にお伝え出来るわけです。

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